好酸球増多症候群(HES)の治療の目的
好酸球増多症候群(HES)はその経過のなかで、急に体調が悪くなり、薬を増やしたり、ときには入院が必要になることもあります。このサイトをご覧になっている方も、このような経験をされたことがあるのではないでしょうか。
また、良くなったのに再び悪化して、つらい思いをされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
HESの治療の目的は、増加した好酸球によって引き起こされるさまざまな臓器障害を軽減することです1)。
HESの治療の目的は、増加した好酸球によって引き起こされるさまざまな臓器障害を軽減することです1)。
ステロイド薬などでHESの治療を行っている場合は、患者さんの状態に合わせて薬の量を調節したり、他の薬を追加して、病気の状態をコントロールします1,2)。
好酸球増多症候群(HES)とは1,2)
- 好酸球の増加が続いている
- 好酸球増加による
臓器障害がある - 好酸球増加をもたらす
他の原因※がない
- 例:アレルギー疾患、感染症、自己免疫疾患、がん、薬剤 など
- Shomali W, Gotlib J.: Am J Hematol. 2024; 99: 946-968
- Taurisano G, et al.: Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2025; 25: 258-268
HES患者さんの体の中で起きていること ―好酸球の増加と活性化―
好酸球とは「免疫」にかかわる細胞の1種で、感染症やアレルギー疾患など、さまざまなことがきっかけで増加します1,2)。
一方、HESと診断された患者さんの体内では、好酸球増加をもたらす特定の原因がないにもかかわらず、好酸球が異常に増加した状態になっています※1,1-3)。
HESでは、増加した好酸球が直接組織へ広がっていったり、活性化した好酸球から放出されるタンパク質が組織を傷つけることによって、全身のさまざまな臓器が障害されます1-3)。
そして、障害された臓器に関連する症状があらわれます※2,1-4)。
- 好酸球増加の原因が特定され、原因にあった治療を行うHES患者さんもいます。
- 症状がない場合もあります。
HESと好酸球


- Shomali W, Gotlib J.: Am J Hematol. 2024; 99: 946-968
- Taurisano G, et al.: Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2025; 25: 258-268
- Honda A, et al.: Br J Haematol. 2024; 205: 967-977
- Ogbogu PU, et al.: J Allergy Clin Immunol. 2009; 124: 1319-1325
監修:東京大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科学 教授 黒川 峰夫 先生